KさんのMK2エンジンオーバーホール その1 |
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今回初めて車検で入ってきたKさんのMk2ですが、あまりに凄いエンジン音なので絶対エンジンをチェックしたほうが 良いです!と 説得してマフラー、キャブを外してポートを観察、プラグは真っ黒です。 CRキャブのセッティングもイマイチの様です。 |
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オイルパンを外しました。 居ました!!変な物体!! 何か不明なゴムの切れ端と、破壊されたカムチェーンガイドの破片です!! この段階でオーバーホールがほぼ決まりました。 が、他も怪しいぞ〜 と各部を観察。 |
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ヘッドを取るとカムチェーンアイドラーがバラバラになりました。まあこれは普通です。 このエンジンは、何度か開けて有るようです。シリンダーを外すと 辛うじてカムチェーンガイドの破片とプラスネジが シリンダーに引っかかってました。もうちょっとでそれも脱落する所でした。 ケースの上面にキズが沢山付いています。2回ほど開けてそうな感じですね〜 他も観察。 ミッションカバー周りのオイルの付き方が何か気になります、やはりネジが1本居ませんね〜。 開けて見ましょう。 |
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おおっ?!何か出て来た?なんだこれ?あ゛〜 ミッションベアリングのボールレースの破片だ〜 完璧にオーバーホール決定です。 |
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ヘッドからバルブを外しました。ガイドとバルブのクリアランスは使用限度内のようでしたが、燃焼室側から観察すると 3番より4番のインテーク側がオイリ〜ですね〜。 バルブステムシールは他の状況から見てもまともな状態だったので以前に変えているようです。 と言う事はヘッドとバルブガイドのクリアランスが広がっていると言う事で、ガイドをオーバーサイズで製作入れ替えとなります。 予算が無いという方は「そこだけじゃダメですか?」とよく聞かれるのですが当店では、一応全部の入れ替えをお勧めしてい ます。 ちょっと走ってまた煙吐くなんてイヤですよね。 オーバーホールとはなるべく初期の状態に戻す作業ですから、直すべきところは直しましょう。 |
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次は、ひたすら洗います!この油汚れを落とすだけで半日、カーボンまで落とすのに更に半日! |
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洗うと色々判って来ますクラック発見!洗浄台はドロドロです。この作業後洗浄液交換です。 |
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シリンダーの洗浄後です。チェーンガイドの破片が付いていた下側部分は広がってしまっています。 後ほど溶接で肉盛り後整形します。 |
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ヘッド洗浄後です。まだフィンの間に多少汚れが残ってますが、これは後のブラスト、塗装で完璧に綺麗になります。 燃焼室やポートもほぼ綺麗になりました。 が、問題発見! これもよく有る事なんですが、プラグホールとシートリングの間にクラックが発生していました。 ここまで洗うとよく解るのですが、中途半端な洗浄では見落としがちなポイントです。 これの修理はクラックの周りを削って溶接肉盛り整形なんですが、シートリングも入れ替えになってしまうので費用が かかってしまいます。バルブガイド8本、バルブの突き出しを揃えるならシートリングも8個とも交換、カムホルダー部の ヘリサートも何箇所か有るので、う〜ん、、、 チューニングなら間違いなくシートリング入れ替えなので、問題無い事なんですが、普通に? オーバーホールの場合コスト的に辛い事ですから、オーナーさんと相談です。 |
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